美波町 イサキの掛かり釣り

ゴールデンウィークも終盤。

今日お世話になるのは「松竹丸」。
しかし,前日になっても何釣りになるか決めかねている状態。

・ 飲ませ釣りは食いが落ちている(2日前は6人で魚4つ,おまけにアジが無い)
・ ジギングはさっぱり(前日は船中まるボーズ)
・ 掛かり釣りはイサキも鯛もあまり食っていない。

三者択一なのでが,どれをとっても楽しい釣りとはほど遠いものになりそう。
他に考えられるものとして‥‥

・ サラシにキャストしてヒラスズキ狙いは,一日キャストする元気ないし,
・ 泳がせで大物狙い(昨日某船では本クエ30kgが出たとか)は
 タックル持っていないし,


ということで,何釣りをするかは船頭さんに一任。

前日の天気予報では一日雨。
昼前からは南風が吹き出す予報。
「泣きっ面に蜂」状態である。

午後7時の天気予報を見て,最終決定。

前日,他船がイサキ20匹ほど食わせたということで
「今が旬!イサキ狙いの掛かり釣り」をすることに。


釣りが決まったので,急いで準備開始。
押入れから ほこりかぶった掛かり釣りセット(そんな物まで持っとんかい)
一式を引っ張り出して,カゴや天びん,ウキはこんなのでいいのかなと思いつつ,
適当に詰め込む。

船頭さんにお聞きしたことを思い出しながら仕掛け作りにも取り掛かる。

1時間ほどで4セット作って,明日に備える。





5:30 出船



港を出て南下。

予報に反して静かな海。
昼までもってくれたらいいのだが‥‥

20分ほどで漁場に到着。

自然の大きい瀬にアンカーを掛けての掛かり釣り。



水深60mほどから20mくらいまでの かけ上がり。

水深42mのところから釣り開始。

カゴ釣りはウキなしのズボ釣りなら経験があるが,
ウキをつけてのカゴ釣りは初体験。

「ウキ下25mから始めて。」
天びんより針までが約10mなので,底から10m前後のポイントを流す。
船頭さんの隣に並んで,教えてもらいながらの釣り。


ほどなく,船頭さんのウキがズボッと入り
30cmほどのイサキが揚がってきた。

おるおる,漁探の反応も悪くない。

次は私の番,
私のウキもズボッ!!
きた きた



こちらも30cm強の良型イサキ。

旬のイサキは高級魚で
このサイズなら1匹800〜1000円はするそうだ。

その後も一流しごとにアタリが出てイサキを取り込む。

時折 マメアジも掛かるので,
後半食いが悪くなったとき用の飲ませエサとしてキープしておく。



心配された天候も,予想に反してべた凪。
やはり釣りはこうでないと。



本日のタックル。

天秤(60cm) マキエカゴ(大) クッションゴム(1.5ミリ 1m) オモリ50号 ウキ60号
ハリス4号3ヒロ(流れを受けやすいように)に2.5号2ヒロをジョイント。
つなぎ目と2.5号の中間ほどに枝ハリス15cmほど出した3本針仕掛け。
針は小型,太軸で針先がなまりにくいグレ針7〜8号。
船頭さんに教えてもらったものに自分なりのアレンジをしたもの。
ロッドは,お蔵入りしていた3.3mマダイ用ムーチングロッド。


掛かり釣りとはいえ,船は風や潮に流されるし,潮の干満もある。
イサキは回遊しているので,魚探をのぞきながら
水深や魚の泳層を確認しながらの釣り。



5匹 10匹 と釣れだすと余裕がでできて
ウキが入ってもすぐに上げず,追い食いを期待する。

メバル同様,一回の流しで1匹ずつ釣っていては数が伸びない。
しばらく我慢して追い食い成功。



2連 3連で掛かってくれると一気に数を伸ばせる。

食い気のあるうちに手返しを早くして釣っておかないと。

仕掛けが長いので,扱いや投入を慎重にしないといけない。
サシエのオキアミも半解凍した小ぶりで身のしっかりしたものを
シッポをとって針にまっすぐになるようにきっちりと抱き合わせ。
カゴにはオキアミを詰め過ぎず,
一気にドバッと出ないように隙間を調節。
一連の作業を丁寧に繰り返す。

ハリスの全長はクッションゴムを入れれば約10m。
水深40mで海面から天秤まで25m。
ウキが立った瞬間は,針はまだ天秤の10m上。
そこから,ゆっくりと約20m 針付きのエサが落下し,
仕掛けがなじんでくると(仕掛けを入れて約3分)魚からの反応がある。

アタリのないときは,竿先でゆっくり誘って,
テンションを掛けながらサシエが先流れになるように
そっと送り込んでやるとヒットしてくる。



周りにもイサキ狙いの船が5,6隻。

どの船も あまり釣れているようにない。

釣り人は よく見るとおじさん(おじいさん)ばかりだ。



日和佐地区でHPを持っている船の客層は若く
ジギング・キャスティング(時にフライ)がメインなので,
掛かり釣りは基本的にしない。

いくらジグで食っていなくても
飲ませでマグロが食っているといっても
エサ釣りはしないという こだわり派が多い。

私は基本的にそのときに釣れる魚であれば,何釣りでもOKなのですが。




昼前になり,食いも止まってきた。

「飲ませ釣りするかい?」
船頭さんが誘ってくれたが,イケマをのぞくとアジは4匹。



弾4発で2時間ほどは遊べそうだが,
魚の期待値は限りなく小さそうなので,そのまま掛かり釣り続行。


風向きが東よりに変わって,船が陸よりに流され
瀬に近づき過ぎたので,アンカーを打ち直す。


しかし,午後からは小型数匹追加したのみ。

14:30 納竿。



初めての掛かり釣りにしては上出来の大漁。

雨にも降られず,風にも吹かれず
珍しく天気予報がいい方にはずれてくれた。



本日の最長寸は35cm。
このサイズになると,ウキを消しこむし,手ごたえもなかなか。

掛かり釣りといえば,地味な釣り・お年を召した方の釣りという感じだが
ジギングやキャスティングのようなドタバタ感もなく,
こしかけたまま,アタリがあっても慌てることなくのんびりと取り込んで
自分のペースで釣りができる。


これはこれで,実に楽しい釣りであった。



ふたの上に並べているのが私の魚。
船頭さんよりたくさん釣らせてもらった。



本日の釣果  イサキ 〜35cm 49匹 他


今が旬 イサキの塩焼き,刺身は評判通り 脂ノリノリで絶品でした。